好きから始めていいかな。

ななせまる検定2級

12人の姫達

先日、10月14日(土)にAiiA 2.5 Theater Tokyoで行われた乃木坂46 3期生公演「見殺し姫」に行きました。f:id:Biyoon:20171015233112j:image
3期生にとってAiiA 2.5 Theater Tokyoで公演をやるのは3人のプリンシパル、3期生単独ライブ、見殺し姫と今回で3度目になりました。僕はありがたいことに3現場とも行くことが出来ているので彼女達の成長をより感じることが出来たと勝手に思ってます。

以下感想です。

〜あらすじ〜

世は平安末期。都の外れにある塀に囲まれた屋敷には12人の若き姫達が暮らしており、屋敷には彼女達以外に蓮時という名の世話役の法師が1人いるだけである。彼女達は1つ屋根の下、襖を隔てて共に暮らしているために他の姫達の事情をお互いに知らない。
実は彼女達は各地の豪族の人質として幽閉されていたのである。しかし幼い頃から何も知らされず育った彼女達は自分達が置かれた境遇を何も知らない。
この屋敷には“おとど”と呼ばれる女主人が訪ねてくる。おとどを母親のように慕う姫達だったが、彼女は時の最高権力者であり、人質として姫達を屋敷に幽閉している張本人であった。しかし、おとどは病に倒れ余命わずか。それにつれておとどの権力も傾き始め各地に反乱の兆しがあらわれる。それを察した姫達は病に倒れたおとどを反乱から守るために親衛隊・赤兎を結成し暗躍し始めるが、ついにおとどが死に反対勢力の勢いも増す。同時に姫達もそれぞれが様々な状況に巻き込まれていく…

キャスト
浮州(うきす) 伊藤理々杏
讃良(きさら) 岩本蓮加
朱雀(すざく) 梅澤美波
那由他(なゆた) 大園桃子
汐寝(しおね) 久保史緒里
握砂(あくさ) 阪口珠美
柊(ひいらぎ) 佐藤楓
蒼馬(そうま) 中村麗乃
多岐都(たぎつ) 向井葉月
沙霧(さぎり) 山下美月
雅(みや) 吉田綾乃クリスティー
久遠(くおん) 与田祐希

おとど かとうかず子
蓮時(れんじ) 藤木孝

ざっくりとしたあらすじですが、分かりづらかったらすみません。
内容は笑い一切なしのシリアスな物語。かといって泣けるシーンがあるわけではなく、結構難しいというか複雑というか…というのが率直な感想でした。僕はネタバレ防止のため一切の情報を入れずに見に行ったので尚更そう思ったのかも。
12人それぞれのキャラクターは当て書きして作られたということもあり、演じやすかったのかなと思いましたf:id:Biyoon:20171016005232j:image

 

〜ストーリー〜
冒頭、法師役の蓮時が平家物語の冒頭「祇園精舎」を語るシーンから始まる。最初見た時はこれがストーリーにどう関係あるんだろう?と疑問だったのですが祇園精舎が今回の見殺し姫のストーリーそのものを意味しているのだなと観劇した後に気づきました。

物語は沙霧(山下美月)のセリフから始まりました。そして僕はすぐに思った、
山下美月、演技上手いな(顔可愛いし)
プリンシパルでも評価されていたし、僕も実際にプリンシパルを見て彼女の演技力が高いことは分かっていたんですけど、今回改めてそう思いましたね。沙霧のセリフで一気に物語に引き込まれました(顔可愛いし)
沙霧は好奇心旺盛で何でも自分の目で確認しないと気が済まない性格、屋敷に閉じ込められているだけの毎日に退屈していて襖から他の姫達の生活を覗き見している。

そして沙霧が他の姫を覗き見する姿に気づいたのが汐寝(久保史緒里)です。汐寝は日々起こった出来事を日記に書き留めている文学少女でおとなしい性格。
この汐寝を演じた久保史緒里が凄い、マジで凄い。前半は沙霧と汐寝のやり取りがほとんどでこの2人が中心となって話が展開していくのでそれだけでも2人の台詞量は多かったんですけど、同時に汐寝はストーリーテラーも担っていたんですよね。なので汐寝こと久保史緒里ちゃんの台詞量は1人だけダントツで多かったです。なのに1回も噛まなかったし、声も綺麗で聞き取りやすく、演じてるという感じも全くない自然なナレーションだったので本当に驚いた。
プリンシパルで彼女のポテンシャルの高さに度肝抜かれたんですけど、その衝撃を軽く上回ってきてこの子何者?と素直に思いました。

沙霧と汐寝が他の姫達の様子を覗き見し、他の姫達のキャラクターがそれぞれ分かっていく感じでした。
中でも凄いなと思ったのが朱雀(澤美波)です。一言で言うと、めっちゃ怖かった笑。12人の中で一番大人びた性格ということもあり口調もきつめなんですけど、とにかくめっちゃ怖かった。僕の席は下手最前だったんですけど、途中下手側で演技する時があって目の前で怒鳴られたので普通にビビりましたね。

前半は沙霧と汐寝のやり取りがほとんどでこの2人の目線が中心となって話が展開していきました。

 

そして12人全員が出てきたあたりで見殺し姫の戯曲(これ音源で欲しい)をパフォーマンスしたのですが、その時のセンターが久遠(与田祐希)でした。この物語の主人公は久遠だったのかな。中盤〜後半にかけては久遠の目線で物語が展開していくことが多かった気がします。

中盤に入り、屋敷の中での生活に嫌気がさしていた久遠が自由を求めてついに屋敷の外である都に出ます。そこで久遠はおとどが病に倒れた機会を狙って反乱を企む者たち、また自分がおとどの人質であることを知ります。ここは久遠の一人芝居がほとんどだったのですが、舞台を動き回ったり大声で言う台詞も迫力があって凄かった。小さい体で大きな舞台を独り占めしてる姿がカッコよかったな…
見殺し姫はキャラクターが当て書きされているのですが、与田ちゃんに関しては本人と全く違う性格なのでは?と思いましたね。久遠は誰よりも行動力とリーダーシップがあり、演技中はステージを駆け回ったり、大声で叫ぶ台詞が多いキャラクターだったのですが、
与田祐希ちゃん頑張ったね〜
上から目線になってしまって申し訳ないのですが、ダンスも演技も上達していてめちゃくちゃ感動した…。
写真集の撮影で稽古が他のメンバーより遅れていたらしいので、本当にめちゃくちゃ頑張ったんだなぁ…。僕が見たプリンシパルの公演では2幕に選ばれなかったんですよね。なのでエチュードの演技しか観れてないのですが、その時とは全く別人になっているなと思いました。どうしても推しメン補正がかかってしまうのですが、今回1番成長を感じられたメンバーだと思いました。
ただもう少し台詞に強弱というか緩急をつけた方が良くなるのではと思いました。ずっと大声で叫んでいたのであれじゃ喉潰れてもおかしくないのではと少し心配になりましたね…監督の指示なのかもしれませんが、千秋楽を迎える前に声が出なくなってしまったら大変だし…。まぁ演技素人の僕が言ったところでって感じですけど。

 

同時期に屋敷にいる姫達も自分達がおとどの人質であったということを汐寝の日記を読むことで知る。そしてこのシーンでさらに山下美月に驚かされた。
舞台って自分が台詞を言っていない時とかに、スポットライトが当たっていない状態でフリーズしないといけない場面とかがあるじゃないですか。この時沙霧が日記を顔の前に持った状態で10分くらいかなフリーズしてたんですけど、微動だにしなくて、まぁ当たり前なのかもしれないけど、腕とか絶対に疲れるはずなのにあの状態をキープし続けるのは凄いなと思いましたね…。
そして真実を知り動揺する姫達、さらに再び屋敷に戻ってきた久遠からおとどへ反乱を企む者達がいると知らされる。自分達が人質であるという真実を知ってしまった姫達だが、おとどを守るために親衛隊・赤兎を結成し都に繰り出し、おとどへの反乱を画策する者達を次々と制裁していきます。

全部で4回くらいかな?戯曲があったのですが、おそらくここが今回の最大の見せ場だったと思います。殺陣もあってかなり引き込まれました。不敵な笑みを浮かべて敵を懲らしめるシーンがかなり印象的でしたね。赤兎の姿(メインビジュアルに似た衣装)でパフォーマンスをしていたのですがこれがめちゃくちゃカッコ良かった。舞台にはセリがあって1番奥の高いところに沙霧と汐寝の2人がシンメで立っていたのですが、これが、、もうひたすらカッコいい…。出てきた時かなり鳥肌立った。やっぱり久保山下はシンメで並んでこそだなと思いましたね。2人ともセンターに立てるだけのポテンシャルがあるけど、この2人をシンメに置くことで存在感とかオーラがさらに増すのかなと思いますね…。もう国宝級だな、本当に。
そしてこの赤兎のパフォーマンスで1番目を引かれたのが握砂(阪口珠美)です。振り付けがバレエっぽいダンスだったということもあって、しなやかな踊りがかなり綺麗でした。決して言葉では語れるものではないのでこれはたくさんの人に実際に見て欲しいですね…。僕は下手最前席ですぐ目の前にいたのでかなりラッキーでした。この赤兎のパフォーマンスを見るだけでも十分価値があると思いましたね。

 

そして終盤、ついにおとどが死んでしまい反対勢力の勢いもさらに増していきます。
この状況に巻き込まれるように12人の姫達はそれぞれ別の人生、結末を迎えます。

〜それぞれの最期〜
雅 病死
多岐都 敵地へ向かう
握砂 1枚の絵を残し旅に出る
蒼馬 頭と四肢を切り落とされ殺される
朱雀 他の姫に手を出させないよう敵大将の側室になる
讃良 兄の元へ帰り、笑わぬ姫となる
浮州 讃良の兄へ嫁ぐ
那由他 虫になる
柊 虫になった那由他に食われる
沙霧 旅に出る
久遠 旅に出る
汐寝 旅に出る
蓮時 屋敷とともに焼身

最後に汐寝が握砂に「困った時に見てくれ、これは呪いだと」言われ託された絵を広げる。それは12人の姫達とおとどが描かれている曼荼羅。そして絵に描かれているように舞台に12人の姫達とおとどが幸せそうな表情で現れる。
そしてもう一度見殺し姫の戯曲を披露。最後に冒頭の祇園精舎の続きが語られおしまい。

 

はい、僕は1公演しか見ていないので記憶があやふやな部分とか、少し間違った部分があるかもしれませんがストーリーの流れはこんな感じでした。
書いていて思ったんですけど、話が難しい笑。単純に僕の頭が悪いだけでストーリーを理解する能力がないだけかもしれませんが、僕は1回見ただけでは正直ストーリーの経緯とか全てを理解することが出来ませんでした。
ただ、こういう見た後にモヤモヤが残るものというか、意味を自分なりに考えることが出来る複雑な作品は個人的に好きです。だからこそもう一度見たいし、もう一度見たいです笑。もう、見れませんか?はい、無理ですね

小さい頃から人質として囚われ外の世界に行くことが出来ず自由を奪われた姫達。おとどを守るため都で戦うも結局は運命に翻弄され悲しい結末を迎えてしまった姫達

人によって捉え方は異なるかもしれませんが、個人的にはバッドエンドだと思いました。1度も外に出ることなく屋敷の中で何もしないまま最期を迎える、つまり見殺されることなく結末を迎えたという点ではハッピーエンドだったと捉えることも出来るのかもしれませんが、個人的にはバッドエンドかなと。握砂が書いた最後の絵も12人の姫達とおとどが家族として幸せでありたいといった"理想的な姿"を祈って描いたものだと思いました。だってそれはもう叶うことがないから…。なぜ握砂がこの絵を呪いと言ったのか、それはこの絵を見てしまったら永遠に過去に囚われてしまうからではないかと思いました。12人の姫達とおとどが一緒にいた過去に。

汐寝が日記を書くシーンで沙霧が"過去"は結局過ぎ去ったこと、書き留めたところで過去は過去(意訳)と言っていたんですけど、今回の見殺し姫の主題というか話の軸になっているものってこの"過去"なのではないかなと。祇園精舎が今回の物語を表していると思ったのもそれが理由です。どんな栄えたものもいずれは滅びて過去になってしまう。これが話の軸なのかなと僕はそう解釈しました。だから汐寝の日記と握砂の絵、この2つに物語の主題や結末が全て込められているのかななんて僕は思いました。

まぁあくまで僕の解釈です。人それぞれ捉え方は違うし、出来ることなら脚本家の松村さんにどういった意図があったのかとか教えてほしいですね笑。でも知らないほうが楽しめるか。

あ、ただ一つ演出について言いたいことが。途中で赤兎が敵を捕らえるシーンがあったんですけど、それが全部ナレーションと映像のみで少し残念だった。見せ場になりうるシーンだと思ったけど、場面転換のつなぎ的に扱われていたのはどうなのかなと思った。まぁ素人の意見なんだけど。

 

 〜各メンバーについて〜
伊藤理々杏
普通に演技が上手い。途中の喧嘩を仲裁するシーンとか良かったと思う。ただ少し舌ったらずな印象があった。メンバーも言っていたけど可愛い系もかっこいい系もどちらも出来る。

 

岩本蓮加
笑いすぎ笑。そういった役だから仕方ないんだけど、これでいいの?って思うくらい笑ってた。その分最後の「私はもう笑わない」という台詞とその時の表情との振り幅があって良かった。

 

梅澤美波
さっきも書いたけどとにかく怖かった笑。スゴい怒鳴るやん。演技も普通に良かったし、ちゃんと役になりきって怒鳴ってた。何よりスタイルが良くて着物姿がひたすら似合う。

 

大園桃子
与田ちゃんと同じく成長を感じた1人。プリンシパルの時は泣いていたけど、今回は堂々としていて良かった。ただ終盤だったからなのか声がバサバサだったのが少し気になった。

 

久保史緒里
天才。文句無しの演技。ストーリーテラーも担っていたため膨大な台詞量だったけど一切噛んだり間違えることなく芝居を出来ていてとにかく驚いた。何をやらせてもそつなくこなす天才タイプだけど個人的にはもっと演技、特にミュージカルをやってほしい。

 

阪口珠美
パフォーマンスがダントツで良かった。踊りが上手いのは知られていると思うけど、もっと多くの人に知ってほしい。どこにいても踊りが映えると思うけどフロントで踊ってほしい。演技は滑舌がイマイチだったかな笑

 

佐藤楓
棒読みって言われてるし、実際プリンシパル見た時にもそう思ったけど今回はそこまで感じなかった。頑張って練習したんだね。

 

中村麗乃
泣く演技がほとんどでちゃんとした台詞はあまりなかった気がしたけど、もう少し声量ほしいかもしれない。ただ独特なオーラがあった。背伸びたね。

 

向井葉月
良くも悪くもそのままって感じがした。与田ちゃん同様もう少し台詞に強弱とかつけたほうがいいかも、喉が心配になった。

 

山下美月
とにかく華があって演技が上手い。どこにいても存在感がある。自分が演技してない時の表情とかも完璧だった。個人的には映像よりも舞台向きかなと思った。あと顔がひたすら可愛い。

 

吉田綾乃クリスティー
病弱な役だったから台詞はあまりなかった印象。咳き込むシーンはゴホゴホとそのまま言っていたのがかなり気になった笑、あれでいいのかな?

 

与田祐希
演技もダンスも上手くなっていて1番成長を感じた。主人公的な存在というのもあって周りを引っ張っていく姿が様になっていた。やっぱりセンターやった経験が大きかったのかな、背は相変わらず小さいけど。

 

はい、ざっと感想はこんな感じです。舞台鑑賞の経験がほとんどない人間が何を偉そうに言ってんだって感じですけど思ったことを率直に書きました。どうしても演技の上手下手は感じてしまったりしたんですけど、全員プリンシパルの時より上手くなっていました。少なくとも加入して1年でここまで出来るんだと感心しましたね。3期生は物凄く恵まれてるし、何より自分達が恵まれてることをしっかりと理解した上で色々なことに一生懸命取り組んでいる姿が良いなぁと改めて思いました。3期生見てると「あぁアイドル応援してるな」って気持ちに毎回なります笑。これからも引き続き応援します!!!楽しい時間をありがとうございました!! !